これまでを否定してもはじまらない、大事なのはいかに繋いでいくか-TSUGIインタビュー(3)

これまでを否定してもはじまらない、大事なのはいかに繋いでいくか-TSUGIインタビュー(3)
1500年の歴史を持つ越前漆器や、眼鏡づくりの産地として知られる、福井県鯖江市東部の河和田(かわだ)地区。この「ものづくりのまち」に大阪から移住してきた6人組、デザイン+ものづくりユニット「TSUGI」をご存知だろうか?「支える・作る・売る」をキーワードに、地域や地場産業のブランディングを行う注目のクリエイティブカンパニーだ。河和田で活動するメーカーやクリエイターが工房を開放し、つくり手の思いや背景に直接触れることができる体験型マーケット「RENEW」の実行委員としても活動する、「TSUGI」の新山直広さんと寺田千夏さんに「RENEW」で伝えたかったこと、そして彼らの目指す未来についてお話を伺った。

これまでを否定してもはじまらない、大事なのはいかに繋いでいくか

新山:まだまだ、この地域はおもしろくなる余地はいっぱいあると思います。「TSUGI」のネーミングの由来でもあるんですけど、”NEXT”だけをつくる”次”ではなく、今までの土壌とか文化、風土、技術というものをちゃんと掬うというか、引き継いで繋ぐ”継ぎ”っていうのがあって、我ながら名前の通りにがんばってやっているなあと思うんですけど。

寺田:がんばってるよね(笑)。

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新山:僕らの社訓というかビジョンですかね。「創造産地」をつくるっていうことを言ってるんですよ。横浜とか神戸とか「創造都市」としてやってるし、徳島県の神山町とか岡山県の西粟倉とかが創造的な農村地帯をつくっているのを見た時に、じゃあここは「創造産地」だなと思って。

ずっとOEMでやってたところにクリエイティブが介入することで、ちゃんと自活できる未来をどうやってつくるか?それをするのが「TSUGI」としての最大の目標なんですよね。だからがんばれるというのがひとつ。

もうひとつは、グローバルスタンダードに近い話しなんだけども、合理的で快適になることは良いとは思うんだけども、実は不都合とか不条理とか、効率の悪いものからしか魅力のあるものは生まれないというのを感じてて。そういうドMなしんどいことをやり切れると、未来が見えてくるんじゃないかな。ちょっとだけ掴みかかってるんですけどね。その選択は間違ってなさそうな気がしてて、だからやるんすけどメンバーには相当苦労させてるなあ…と。

手さぐりのそれを読む運営、「RENEW」初回は合格点?

新山:出展者はまったくの独断と偏見で決めたんですよね。あとで絶対モメるなとは思ってるんですけど(苦笑)。一軒一軒まわってお話をしました、さっき言ったように頼りきられても困るので、「じぶんごと」としてやるために出展料をもらいますと。それで参加してくれたのが22社。実際に声をかけたのはもう少しあったんですけど、「どうせ儲からんからええわ」みたいに断られました。

今回の参加してくれたなかでも、来年は出ないというところもあると思っています。このそれを読むを通してメリットがあったかが判断基準になるとは思うんですけど。正直、最後まで合意を得られた感じは全然してなくて。みんな半信半疑で。会議でも腕組んでしゃべらないんですよね。楽しくしようと話してるんですけど内心は冷や汗でだらだらで(笑)。次の日くらいにちょいちょい電話がかかってきたり、うちの事務所来て、「昨日の会議なんだけど俺思ってさあ」みたいな話をされて…その時に言ってよ!みたいな。

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例えば「工場の祭典」のように素晴らしいそれを読むがありますけど、僕らはあれを目指しているかと言うと違うなあと思っていて。別に工房そのものを見せたかったわけじゃなく、「気づき」をつくりたいという方がメインなんですよね。それはお客さんが河和田のおもしろさへの「気づき」はもちろんあります。それもそうなんですけど、地元の人が未来のことに目を背けるのではなく、ちゃんと前を向いて進んでいける体制をどうつくるかという、きっかけとしての「気づき」がここにあればいいなというのがあります。

寺田:うるしの里会館でやったトークショーも地元の人で満員になっててびっくりした。

新山:予定では四時間半だったんですけど、けっきょく五時間耐久になりましたよね。最初は本当に不安でした。日曜日の晩に興味のないそれを読むに来いって言われたら、自分だったら「嫌じゃ!」ってなりますもん。

寺田:服部(滋樹)さんと鞍田(崇)さんが話してる時に、後のほうで思ったことをしゃべりだしちゃってる人もいて。それはそれで考えてる感じがあっておもしろかったね(笑)。

これからの「RENEW」、そしてこの地域で目指すこと

新山:重複してしまうんですけど、創造的な産地をつくるっていうことが大事なところで、まだまだ僕たちが知らない面白いピースはいっぱいあると思っています。コミュニケーションの連鎖をどうやってつくっていくかが課題ですね。コミュニケーションの連鎖が生まれれば、色々とタッチポイントが増えるので、伝え方を磨くということをハブとしてやっていきたいです。

みんなが一番星というか得意技をつくって欲しいなって思ってて。自分たちの強味はコレなんですと言えるような会社をいくつ増やせるかというのがすごい大事なことだなと。やっぱりロボットと人間の勝負になってくると、ロボットのほうが勝つにきまってるじゃんと思うんですよね。疲れることもなくて精度が高いし。その時にロボットに勝てる要素は、やっぱり創造力だと思うんですよ。職人さんにこれを言うのは酷かも知れないけど、これからはやることが増える時代ですと。だけどそこにちゃんと向き合って工夫して考える、いかに”thinking”できる人たちを増やすかが鍵ですよね。それが創造的な町に繋がっていくと思うんですね。人づくり、まちづくり、ものづくり、すべてが密接にリンクしてるなあと改めて思いますね。

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構成・文/瀬尾陽(MonitoriPlovdiv編集部) 撮影:IKKI

■TSUGI
http://tsugilab.com/index.html
■RENEW
http://kawada-t.jp/renew/

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