CSデザイン賞 受賞者に聞く《学生部門》——自分の表現の幅や可能性を広げてくれるカッティングシート

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CSデザイン賞 受賞者に聞く《学生部門》——自分の表現の幅や可能性を広げてくれるカッティングシート

今年で20回目となる歴史あるアワード「CSデザイン賞」を知っていますか?同賞は株式会社中川ケミカルが2年に1度主催する「カッティングシート®(以下、カッティングシート)」のデザインアワードです。単色やメタリック、蛍光、透明などカッティングシートのバリエーションは約300色。デザインを自由に切り貼りするだけでなく容易にはがすことができるため、ウィンドウディスプレイや展示会、サインの装飾など多くのクリエイターの創作現場で使われ、支持されてきました。

「CSデザイン賞」は、そんな装飾用シートを用いた適切で創造性に優れたデザインを発信・共有するアワードです。「第20回CSデザイン賞」の受賞者のコメントを通して、カッティングシートという素材が持つ可能性や魅力をお伝えします!

募集ポスターは第4回以降、32年間ずっと永井一正氏がデザインを手がけている

募集ポスターは第4回以降、32年間ずっと永井一正氏がデザインを手がけている

「カッティングシート」は、豊富なカラーバリエーションと汎用性の高さから、空間を彩る素材として常に時代のニーズを支えてきました。1980年代にCIブームなどの影響もあり、装飾用シートは飛躍的に普及。一方で、街の景観と素材の関係に危惧を感じた中川ケミカルは、適切で創造性に優れたデザインを社会で共有する活動が素材メーカーの役目と考え、CSデザイン賞を創設しました。

同賞は一般部門と学生部門に分かれており、1982年の第1回開催から、これまでに多くのデザイナーや建築家が作品を応募してきました。今回の応募作品点数は、一般部門161点、学生部門309点の、計470作品。数多くの応募の中から学生部門で金賞・銀賞・渋谷駅前エリアマネジメント協議会賞を受賞した3名に、作品に込めた思いや受賞の感想、カッティングシートという素材の魅力についてお聞きしました。

プロだけでなく学生も自由自在にデザインを表現できる素材

学生部門の今回のテーマは、渋谷駅周辺で大規模に行われている再開発の工事現場仮囲いに、カッティングシートを使い、どのようなデザインを提案するかが課題でした。これから未来に向けて変わろうとしている渋谷の街に訪れる人々と、仮囲いを用いてどのようなコミュニケーションができるのか。渋谷駅周辺に、“実際に施工されることを前提”としたデザイン提案の募集が行われました。

■金賞「グルグル」/シャ ショウコン
金賞「グルグル」

「グルグル」

2018年に多摩美術大学 大学院 デザイン専攻環境デザイン研究領域を修了し、現在は妹島和世+西澤立衛 / SANAAに在籍しているシャ ショウコンさん。建築デザインの仕事をしていることもあり、カッティングシートでつくっていきたいのは「サインシステム」だそう。平面でも立体空間でも、よく人々と空間の関わりを探っているといいます。

——作品のコンセプトと、カッティングシートという素材の魅力について教えてください。

シャ ショウコンさん:最初に考えたのは仮囲いによって街と人々を繋いで、そのコミュニケーションをできるだけ促すことでした。仮囲いは街の発展転換期に存在していて、開けられる前のプレゼントのパッケージのようでした。そこから目玉のイメージを通して、『注目して』というメッセージを発信することにしました。また、モノクロの色合いは渋谷のような色鮮やかな街の中では反対に人々の注意を引き付けると思います。

カッティングシートはすごく自由に使えますし、色彩の面についても印刷よりコントロールしやすいです。良好なカッティング技術と組み合わせれば、すごく繊細な素材表現も可能なことが魅力だと思います。

■銀賞・渋谷駅前エリアマネジメント協議会賞「青写真」/田羅義史
銀賞・渋谷駅前エリアマネジメント協議会賞「青写真」

「青写真」※作品のコンセプトを想定して掲出したもので、実際に剥がしたり貼ったりすることはできません。

銀賞・渋谷駅前エリアマネジメント協議会賞を受賞した田羅義史さんは、2017年に武蔵野美術大学 空間演出デザイン学科を卒業し、現在は東京藝術大学 空間演出デザイン研究室に在籍しています。企画・アイデアのみのコンペで入賞したのは初めてだという田羅さん。実際に作品を自分以外の人に制作してもらえるという経験は新鮮で、形になった時も普段とは違う感動があったそうです。

——作品のコンセプトと、カッティングシートという素材の魅力について教えてください。

田羅義史さん:仮囲いとカッティングシートの関係性を考えると、どちらも応用・移動性に優れ、白いキャンパスと絵の具のような関係性だと感じました。そこで、2つに共通する“移動性”を強調した作品をつくりたいと考え、雲が常に変化する空をモチーフに、人々がカッティングシートを剥がし遊ぶことで空が広がり、雲が移り変わるアイデアを考えました。タイトルの『青写真』には、将来の計画や理想を思い描くという意味があります。真っ白な雲に隠れた未来を想像する、変化と希望のある仮囲いであってほしいという思いを込めました。

小型のカッティングマシンを購入し、普段から携帯カバーなど色々なものに装飾用シートを使用しています。中川ケミカルのカッティングシートは、特に素材としてのバリエーションに富み、蓄光、ミラー、蛍光など、手軽さのない素材を身近にしてくれる点が、他メーカーとは異なる魅力だと感じています。

■銀賞「DOT」/赤城安奈
銀賞「DOT」

「DOT」

同じく銀賞を受賞した赤城安奈さんは、現在日本大学 芸術学部デザイン学科の3年生で、グラフィックデザインを勉強中です。

——作品のコンセプトと、カッティングシートという素材の魅力について教えてください。

赤城安奈さん:仮囲いは、中と外を遮断するもので、囲いの中には外とは違う異空間が広がっています。私はその見えない空間にワクワクしていたので、心踊る“ワクワク感”を、『DOT』で伝えられたらと思いました。デザインを考えるにあたり、これまではグラフィックの枠内でしか物事を考えることができなかったのですが、今回賞をいただき、空間デザインという自分になかった新たな思考を取り入れることができたと思っています。

また、以前中川ケミカルのショールームを見学した際に、透けるシートの光の透過や雑貨への活用例、質感に触れ、自由自在に操ることのできる素材だと知り、とても興味深いと感じました。

学生の皆さんにとって、カッティングシートはまさに自分の表現の幅を広げてくれる存在。学生部門の受賞作品のうち、金賞「グルグル」と銀賞・渋谷駅前エリアマネジメント協議会賞「青写真」は現在、東急プラザ渋谷跡地の仮囲いに実際に設置されています。殺風景な工事現場に彩りをもたせた作品をぜひご覧ください。

今年で第20回という節目を迎えたCSデザイン賞。今回の受賞作品にみるように、カッティングシートのもつさまざまなインスピレーションに満ちた表現方法の可能性に、これからも期待が高まります。