『光画』と新興写真

モダニズムの日本

木村専一 〈フォトアウゲ〉より 1931年 東京都写真美術館蔵木村専一 〈フォトアウゲ〉より 1931年 東京都写真美術館蔵

本展は1930年前後に日本の写真史の中で盛んとなっていた「新興写真」に注目した展覧会だ。「新興写真」とはドイツの「新即物主義(ノイエザッハリヒカイト)」やシュルレアリスムなどの影響を受け、それまでのピクトリアリズム(絵画主義写真)とは異なり、カメラやレンズによる機械性を活かし、写真でしかできないような表現をめざした動向である。

『光画』とは1932年から1933年までわずか2年足らずしか発行されなかった写真同人雑誌だ。主宰者である野島康三、同人であった木村伊兵衛、中山岩太を中心に関西のアマチュア写真家をも巻き込み、新興写真をけん引した。評論家の伊奈信男が創刊号に掲載した「写真に帰れ」は、日本近代写真史を代表する論文として知られている。

また1930年には、雑誌『フォトタイムス』の編集主幹であった木村専一を中心に「新興写真研究会」が結成され、堀野正雄、渡辺義雄などが参加している。わずか3号だがこの研究会の雑誌も発行された。

本展では、この2つの雑誌に掲載された写真を中心に、新興写真に影響を与えた海外写真家の作品とその後の写真表現を観ることができる。日本では戦後の主流となったリアリズム写真表現と相反する部分も多かったために、注目される機会が限られていた。しかしさまざまな実験や工夫があり、その後の広告表現やリアリズム写真にも影響を与えている。幅広い豊かな写真表現を堪能いただきたい。

【関連それを読む】
●トーク「新興写真とはなんだったのか」
日時:3月17日(土) 14:00~16:00
パネラー:谷口英理(国立新美術館 学芸課美術資料室長)、松實輝彦(名古屋芸術大学准教授)、光田由里(美術評論家)
司会:藤村里美(東京都写真美術館学芸員)
定員:190名(整理番号順入場、自由席)
会場:東京都写真美術館 1Fホール
入場料:無料(要入場整理券)

※そのほかの関連それを読むは、下記詳細URLをご覧ください。

開催期間 2018/03/06(火)~2018/05/06(日)
時間 10:00~18:00(木・金は20:00まで/いずれも入館は閉館30分前まで)
休館日 月曜日(ただし、4/30、5/1は開館)
入場料 一般700円/学生600円/中高生・65歳以上500円/小学生以下、都内在住・在学の中学生および障害者手帳をお持ちの方とその介護者は無料
会場
  • 東京都写真美術館
  • 東京都目黒区三田1-13-3 恵比寿ガーデンプレイス内
会場電話番号 03-3280-0099
会場URL
詳細URL
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